戸別訪問

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戸別訪問とは

戸別訪問とは、一般には、公職選挙法第百三十八条に規定された行為を指す。

第百三十八条 何人も、選挙に関し、投票を得若しくは得しめ又は得しめない目的をもつて戸別訪問をすることができない。
2 いかなる方法をもつてするを問わず、選挙運動のため、戸別に、演説会の開催若しくは演説を行うことについて告知をする行為又は特定の候補者の氏名若しくは政党その他の政治団体の名称を言いあるく行為は、前項に規定する禁止行為に該当するものとみなす。 — 公職選挙法第百三十八条

ここでの戸とは住戸を指すため、単に路上で通行人に対して依頼する行為は出合行為とされて本件とは分けて考えられる。また、通例では住戸のみならず会社や工場、事務所なども該当するとされている。

選挙期間中の戸別訪問

選挙期間中の戸別訪問は、公職選挙法[1]によって、罰則[2]をもって禁止されている。

選挙期間外の戸別訪問

選挙期間外の戸別訪問は、条文における「選挙に関し」に抵触しない限り、法律上の規制はない。一般的には、政治団体(後援会)の勧誘活動や機関誌購読促進活動に付随する活動として戸別訪問がなされることが多い。もっとも、選挙期間外であっても、特定の選挙に関しての選挙運動を行えば、違法性のある戸別訪問と見做されるほか、選挙の事前運動と見做されることがある。

戸別訪問に関する判例

  • 次の判例の通り、戸別訪問としての犯罪構成としては戸別に訪問をし面会を求める行為をすれば成立し、選挙人に口頭で投票を依頼するなどの行為に及ばなくとも犯罪としては成立しているとされる。
ところで、公職選挙法一三八条一項に規定する戸別訪問罪の成立要件としては、選挙に関し、投票を得もしくは得しめまたは得しめない目的をもつて、選挙人方を戸別に訪れ、面会を求める行為をすれば足り、必ずしもそれ以上に当該選挙人に面接するとか、さらには口頭で投票しまたは投票しないことを依頼するとかの行為に及ぶことを要しないものと解すべきである。 — 昭和43年12月24日  最高裁判所第三小法廷  判決
  • 次の判例の通り、選挙期間中に選挙運動用自動車から下車して徒歩で集落を歩いている際に、路上で出会った者や、たまたま居宅の屋外の敷地内に出ていた者に声をかけて投票を依頼したにすぎない場合には、戸別訪問は成立しないとされる。
選挙人の居宅またはその敷地内に立ち入る意思は全くなく、それまで連呼行為に使用していた自動車を乗り入れることができない道路に来たため、下車して、部落内の道を徒歩で廻りながら、路上で出会つた者や、たまたま居宅の屋外の敷地内に出ていた者に声をかけて投票を依頼したにすぎない場合には、戸別訪問から生ずるとされる前記弊害と結びつくおそれはなく、このような行為まで、公職選挙法が禁じているものとは解し難い。もつとも、行為者が終始道路上にあつたとしても、屋内にいる選挙人をわざわざ呼び出して投票を依頼すれば、私生活の平穏を害するおそれがあり、戸別訪問罪が成立すると解してよいであろう。 — 昭和43年11月1日  最高裁判所第二小法廷  判決

脚注

  1. 公職選挙法第138条
  2. 公職選挙法第239条第1項3号 1年以下の禁錮又は30万円以下の罰金